厚生労働委員会 編    

 岡本みつのり ココに注目!!

2006年6月15日(木)発信 

がん患者増加に対し対策が急務!

『がん対策基本法案」ここがポイント!

  ―  民主・自民両党提出法案の比較と合意案概要 ー

 日本のがん患者は増加しています!疾病別死亡原因に占める「がん」の割合が年々増えているのが現状なのです。 がん研究は進歩し、その治療法も多岐にわたり、早期発見であれば完治するケースもかなり増えましたが、まだまだ国としてのがん対策としては充分なものではありません。がんは罹患した患者のみならず、家族を巻き込み少なからず幸せを奪っていきます。今、適切ながん医療が国民に十分に提供される体制を整備することが極めて重要な課題となっているのです。

 そこで民主党は、独自で積極的にがん対策を総合的かつ計画的に推進する『がん対策基本法案』を提出しました。これに対し、政府与党も民主党に続き『がん対策基本法案』を提出しましたが、提出の姿勢が「これまでのがん対策は大きな成果を挙げている。ただ、高齢化の進展に伴い、より一層の充実を図る必要がある。」という単なる従来の取り組みの延長線上の施策と位置づけているだけのものにしか見えません。

 しかし残念ながら民主党は議会少数派。どちらの法案が通るかは皆さんもご察しのとおりです。しかし、上に述べたような政府与党のいわば消極的な姿勢をにおわせた法案は黙って通すわけにはいきません。そこで、民主党は、積極的ながん対策への姿勢を反映したよりよい法案を作るべく政府与党に働きかけ、改めて政府与党案と民主党案を一本化した「がん対策基本法案」が衆議院に提出されました。以下、ポイントを絞って、民主党案、与党案、合意案(一本化案)の比較をしてみましたのでご一読下さい。

  民主党案 政府与党案 合意案
制定の目的 がん患者の増加、死亡原因に占める割合等、がんが国民の健康に対する影響が大きい。 従来のがん対策の成果を評価。高齢化の進展で、その充実を図ることが必要。 従来のがん対策の成果は評価しつつも、がんは国民の健康にとって依然重大な問題になっている為、より一層の充実を図る必要がある。
がん対策推進本部の設置 内閣に総理を長とする本部を設置。 規定なし(既存の厚生労働省がん対策推進本部で対応?)。 厚生労働省に、がん対策推進協議会を設置。
治療方針の決定 がん医療は、患者の理解と自己決定に基づく。 本人の意向を充分に尊重して治療方法を選択。  
専門家の養成 がん治療の専門家養成の為の施策として、大学教育課程編成見直し、研修機会の確保等、具体的に列挙。 専門家育成の為、必要な措置を講じるにとどまる。 国、地方公共団体は、専門医等の育成に必要な施策を講じる。
がん登録 国・都道府県が中心となって、すべてのがん患者を対象としたがん登録を実施する。 国・地方公共団体は、状況を把握し、分析する為の取り組みを支援する。  
抗がん剤等 患者の経済的負担の軽減、有効性・安全性に関する審査の迅速化。 治験の迅速化、臨床研究の円滑化のための環境整備。 医薬品・医療機器の早期承認に向けて環境整備を行う。

* 民主党案で検討していたがん患者の登録の実施については「プライバシーの問題がある」という与党側の意見から見送られました。