Vol.8 2005年 特別 編

 岡本みつのり ココに注目!!

2月8日 (木) 発信 

ー 育児・介護休業法改正 ー

パートさん・派遣社員 

「休めるようにはなったけど・・・」

★ そのポイントと問題点の指摘 ★ 

 恒例、朝の街頭演説でお配りしているビラ(15号)でも紹介させていただいたとおり、昨年末の臨時国会で成立した「改正 介護・育児休業法」。少子、高齢化社会が今後どんどん加速していくだろう中で、育児・介護休業は、働きながらでも子どもを産み育てられる、家族の介護することができるために欠かせない制度です。

 本改正によって、パートさん・派遣社員も介護・育児休暇が取れるようになりました。でも「よかったよかった」ってどうも手放しで喜んではいられないようです。「休みはとれても、お金は出るの?」。改正のポイントと問題点をまとめてみました。

改正前
改正後(2005/4/1から)
正社員が中心 (パート・アルバイトなど短期雇用者にも育児休暇適用しているのはわずか13.8パーセント)
育児・介護休業対象者
パートさん・派遣社員にも拡大 (ただし、雇用継続が見込まれる等、一定の条件あり)
子供が1歳になるまで
育児休業期間
子供が1歳6ヶ月になるまで (ただし、保育所に入所できないなどの理由がある場合のみ)
事業主への『努力義務』のみ
看護休暇制度
事業主に年間5日の義務化
対象家族1人につき1回で、期間は連続3ヶ月まで (1度とるもう取れない)
介護休業の取得回数
対象家族1人につき、要介護状態ごとにそれぞれ1回で、期間は通算93日

   * 公務員の育児休業期間は、2002年から子が3歳になるまで休業が取得できます。

   * 看護休暇制度・・・病気・怪我をした子供の看護をするための休暇制度。

育児・介護休業時にもらえるお金

★★★★★★  休業時の雇用保険からの給付額  ★★★★★★
育児休業
【育児休業期間中:基本給付30%】+【職場復帰後:復帰給付10%】
合計して育児休業に入る前賃金の原則40%が支給される。
介護休業
介護休業に入る前賃金の原則40%が支給される。

● 賃金の40%が出ない?

 今回の改正で確かにパートさん・派遣社員も育児休暇で休みことができるようになりました。そして、上の表のように、休んでも一定のお金はもらえるようには制度上なっています。しかし、ここで注意!!実は、このお金が受け取れないケースが出てきそうなのです。その原因は、「育児休業がとれる条件」と「育児休業給付(お金)がもらえる条件」が違うからです。

育児休業がとれる条件 【休む前に雇われている期間が1年以上あること】+【子が1歳になった日から1年以上雇用される見込みがあること】

厚生労働省の見込み:「パート・派遣のうち年間1万人程度が新たな対象になる」

育児休業給付(お金)がもらえる条件 【休む前に雇われている期間が1年以上あること】+【職場復帰後3年以上の雇用継続が見込まれること】 厚生労働省の見込み:「パート・派遣のうち年間2500人程度が給付の対象になる」
【休む前に雇われている期間が3年以上あること】+【職場復帰後1年以上の雇用継続が見込まれること】

 上の表のように、「育児休業がとれる条件」より「育児休業給付(お金)がもらえる条件」のほうが厳しいのです。そして、表の右側に書いたように、厚生労働省は、休業がとれる人数と、お金がもらえる人数の見込みに大きな差(7500人)があることを認めているのです。

 これには、雇用保険制度の趣旨が関係しているようです。雇用保険制度は「リストラや倒産で失業した人達の再就職を経済的に支援しよう」という趣旨の上に成り立っています。あくまで、育児休業をひろげ、少子化対策につなげようとの趣旨ではないのです。しかし、休む権利は十分に保障されても、その休んでいる間の「生活」が保障されなければ、せっかくの制度も絵に描いた餅にすぎません。この1万人と2500人という大きな較差をうめる条件の見直しが必要ななのではないでしょうか。