Vol.8 2005年 予算委員会 編 岡本みつのり 『ココ』に注目!! 2月3日 (木) 発信 |
ー 2005年通常国会 予算委員会 ー 平成17年度予算案の概要 ★ そのポイントと問題点の指摘 ★ |
【 岡本みつのりの視点 】 「平成17年度予算案」は、昨年末12月24日に閣議決定されました。そして、1月21日に2005年 第162回通常国会が開会し、今まさに予算委員会でその審議がされています。前半国会の山場であるこの平成17年度予算案審議。 政府は平成24年度にはプライマリーバランスを黒字化すると言っていますが、景気回復の税収増を見込んでの目標であることが今予算でも明らかになりました。政府の試算では、国内総生産(GDP)の名目成長率が17年度の1.3%から24年度には3.9%に伸びると予想しています。しかし、この試算は、あくまで以下の条件が前提となっています。 @ IT関連技術の進歩や政府の規制緩和で生産性が向上すること A 平成18年度以降に公共事業費を年率3%削減すること B 基礎年金の国庫負担分の財源(3兆円)を所得税と消費税の増税で賄うこと 景気が回復しても、結局は増税や歳出削減が継続されなければ財政再建は出来ないシナリオに変わりはなく、家計への負担増は避けられそうにもありません。 小泉内閣が自信をもって(?)提出した4回目のこの「改革断行予算」。その実像は・・・。以下、全体像と社会保障関係費にポイントを絞りながら検証してみます。 |
* 「プライマリーバランス」って何? 基礎的財政収支ともよばれる。国と地方のお金の『入り』[ 借金(公債金収入)を除く ]とお金の『出』[ 借金の返済(公債費)を除く ]の収支のこと。
家計で言えば生活費などの出費を借金せずに収入だけでまかなえる状態を「黒字化」と呼び、トントンである状態は「均衡」と呼ぶ。 |
【 全体像 】 歳出:防衛費・ODA・三位一体改革に伴う地方向け補助金が縮減により3,491億減となっている。地方交付税等は、2年連続マイナス。国債費は、過去の国債大量発行のツケがあり、前年度比5.0%増となっている。 歳入:税収が増加し、新規国債発行額が減り、歳入における公債依存度は改善傾向にある。 谷垣財務大臣談 「税収増と歳出抑制で、プライマリーバランス回復の手がかりを得た。今後も年2〜3兆円規模の改善が進めば、2013年度にはプライマリーバランスは黒字に転じるだろう。」 |
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ポイント |
平成17年度末の国債残高=538兆4000億円 ・・・国内総生産(GDP)を上回る |
| 国と地方を合わせた「借金残高」=774兆円⇒国民一人当たり約520万円の借金を背負っている。 | |
| 谷垣財務大臣は、平成17年度予算案について「@一般歳出の減額 A国債の新規発行の減額 Bプライマリーバランス赤字の縮小の3つの改善がなされた」としているが、これは、景気回復と低金利の持続を前提としている。政府の経済見通しは、民間シンクタンクと比べて非常に楽観的。事実、月例経済報告が昨年11月、12月と連続して下方修正されているなど、景気に翳りが見え始めている。 | |
| 確かに税収は増加する見込みだが、これは、定率減税縮減に象徴される増税色の濃いものとなっている。無駄を排せず、国民に負担を強いる「増税」頼みの予算編成では問題。 |
【 社会保障関係費 】 初めて20兆円を突破。社会保障関係費は年々1兆円以上の自然増が見込まれている。それに比べて増額が5,838億にとどまったということは、自然増に対して歳出を抑えたかのようにも見える。しかし、三位一体改革の一環として、国民健康保険国庫負担金等6,000億円強の補助金が社会保障関係費から削減されていることから見れば、実質的な歳出削減はなされていない。一般歳出に占める割合は43.1パーセントに達する。 |
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ポイント |
社会保障関係費は、年金・介護・医療・生活保護、いづれの分野においても給付と国庫負担が義務づけられている。このまま放置すれば、2014年度には32.6兆円、一般歳出に占める割合は51.6%に達するとも言われている。早期の各制度抜本改革が急務である。 |
* 「定率減税」縮減って? 定率減税とは、平成11年、小渕政権下で中堅所得者層の税負担を軽減する為に導入された恒久的減税措置のこと。所得税額の20%(上限25万円)、住民税額の15%(上限4万円)を減額するとしている。17年度税制改正案では、減税額、減税の上限額ともに半減する。所得税は2006年1月、個人住民税は2006年6月徴収分から実施される予定。2007年には廃止される予定。 |
定率減税が廃止されると「負担」はこれだけ増える!! |