Vol.6  農林水産委員 編    

 岡本みつのり ココに注目!!

10月25日(火)発信 

アメリカ牛輸入解禁への道

『食の安全・安心』を守れ!!

  ―  アメリカ検査体制の現状と国内BSE対策  ー

☆ 民主党米国BSE調査団報告 〜拒否された調査、ずさんな米国の食肉処理体制〜

 米国のBSE検査体制について民主党は視察に行きました。その結果以下のような現状です。

 ワシントンD.C.でアメリカ農務省のぺン次官と会談後、ワシントン州シアトル近郊にあるアメリカ最大級のと蓄工場の視察の予定をしておりました。ペン次官からも視察確認の電話を再度入れてもらいました。ところが、私たちがこのと蓄工場へ行くと、様々な理由をつけて場内を公開しませんでした。
 再度ぺン次官から説得をしてもらいましたが労働争議中を理由に拒否されました。
 やむを得ず工場の元従業員や元米国農務省検査官、米国議会スタッフそしてカリフォルニア州立大学助教授から現状の聴取を行いました。
 その結果、こういった現状が明らかになりました。

現状1
 ダウナー牛(BSE感染牛の特徴の一つといわれるいわゆる歩けない牛)がいても 、 前後をはさむ様に健康な牛に歩かせて無理やり歩けているように見せかけ食肉処理 にまわす。(いわゆるダウナー牛の隠蔽
現状2
 現在米国のBSE検査は食肉処理される牛のわずか1%弱の牛に対して行われていますが、そのすべては若齢牛のみに対して行い、問題のありそうな牛については検査せず、米国は「BSEが見つかっていない」準清浄国だと主張している。
(ちなみに準清浄国という表現は国際的に認知されておらず米国のみが主張するカテゴリーです)
  さらに問題なのはBSE検査をしたにもかかわらずその結果が記載されていない(空白の)報告書が500以上ある。
現状3
 食肉処理するときに先に背割りをし神経組織や髄液等が食肉に飛散しており、そのあとでいくら危険部位(脳や脊髄といった神経組織)の除去をしたと言っても食肉に付着している。
現状4
 将来、汚染牛のいる農場が発見されてもその農場産の牛肉がどこの市場にあるかが特定できず、 従って汚染牛のすべての部位を回収することが困難(トレーサビリティーの未整備)。
現状5
 米国の農場は文字通り「放し飼い」であり、いつ牛が産まれたかが把握されておらず、 20ヶ月齢未満であることを証明する出生証明書が無い。


☆ 国内でのBSE検査体制の変更を目論む農林水産省、厚生労働省

 国内措置の見直しについて食品安全委員会へ以下の諮問がなされようとしています。  

 「と蓄場におけるBSE検査の対象月齢の見直し検査対象を21ヶ月齢以上とする。」  

 また島村農林水産大臣は就任会見でこんな発言をしています。

 「食の安全は自己責任(牛肉を食べてBSEになるのは自己責任だ)」
 「米国の大統領選挙前に輸入再開を目指したい」  

 私は、10月5日(火)に行われた衆議院農林水産委員会の閉会中審査で、こう言った無責任な発言、またアメリカの農林水産大臣ではないかと勘違いするような発言に対し厳しく質問をしました。 (そのときの様子はこちらをクリック)
 また14日(木)の民主党農林水産部会で岡本は、「未検査で危険部位が飛散している可能性のある米国産牛の輸入再開をして、万一日本で人へのBSE感染が確認された場合誰が責任を取るのか?」と問いましたが、農林水産、厚生労働、食品安全委員会ともそれぞれに自分の責任ではないと言うだけでした。
 これでは薬害エイズや薬害肝炎の二の舞が危惧されます。
 BSEは不治の病です。「自己責任ですからどうぞ」で国民は納得がいくのでしょうか?



☆ 全国に広がる輸入再開慎重論

 全国7ヶ所で行われた国民の声を聞くリスクコミニケーション(名古屋は10月5日開催)では

○消費者団体からは安全な牛肉確保のため全頭検査の継続。
○BSE感染牛はほとんどが乳牛である。20ヶ月齢以下でと蓄されるのはほとんどが乳雄であり、これを検査対象からはずすのはおかしい。
○生産者からは検査済みと検査していない牛肉が出回れば検査していない牛肉は売れにくくなる。  

などなど懸念の声が出ています。 こういった中で政府の今後の予定は以下の通りといわれています。


  1.今後の展開としては食品安全委員会へ検査対象の諮問(今月中にも)
  2.食品安全委員会からの答申(今月末か?)
  3.月末の日米交渉農林水産局長級会合(月末ぎりぎり)
  4.BSE検査の行われていない米国産牛肉の輸入再開決定(米大統領選挙前?)

 日本では20ヶ月齢以下で食肉処理される牛はわずかに1割ですが、米国ではそのほとんどが20ヶ月齢以下だと言われています。(出生証明が無いので詳細不明) 

 20ヶ月齢以下の牛の検査免除となると旧来どおりの米国産牛肉が輸入再開されることになります。つまり、米国にとって事実上日本への輸出はフリーパスになると言っても過言では無いのです。
 一部報道では米国はコストを理由に全頭検査を拒否しているとの話もありますが、そのコストは1頭当たりわずかに15ドル程度です。
 また食肉処理現場での危険部位の飛散については、食肉処理ラインの変更を必要とするという、これまた経済的理由があるといわれています。これらのコストをかけることで日本人の安心と買うと思えば安いもののはずです。またこのコストが日本向け食肉に反映されたとしても多くの消費者は納得するはずです。


 日本の大臣は誰を守るべきなのか、日本の国会議員はどこの国の国益を考えるべきなのか、国民の皆さんの声、消費者の皆さんの声を代弁して今後ともこの問題に取り組んで行きたいと考えています。